2010年8月3日火曜日

解剖学(改訂)

解剖学も改訂されています。

医療従事者の基本となる本です。
改訂により改善した部分もありますが、図などがわかりづらい部分が多い。
結構、消化器、脈管系などの全体図が分からない方は多いのでは。ましてや、神経など。。

解剖学のお勧めの勉強法です。参考にしてみて。

  1. 骨の形、名称を覚える

  2. まずは知らない言葉ばかりなので丸暗記です。1に努力、2に努力。覚えたい単語をひたすら書いて覚えましょう。
    少し覚えてきたら、骨の絵を描きながら部位の名称を書き加えていくようにして覚えていく。
    その時の参考になるのが「骨単」。一つ一つの骨にわかりやすい大きな絵が書いてあり、わかりやすい。

    骨単


  3. 筋肉の起始、停止、作用、支配神経を覚える


  4. 特に覚えた骨の名称が起始、停止になっていることが多いので、骨の名称をしっかり覚えてから勉強すること。
    僕が学生の時に参考にしたのが「肉単」。筋肉一つ一つがわかりやすい絵で書いてある。教科書だと前腕なら屈筋群でまとめて絵で載っているためわかりづらい。この本ではどんな走行で筋肉があるのかイメージしやすい。値段が3000円以下ということで手ごろ感もある。

    肉単

    しかし、最近になって読んだ本でとてもいい本があったので一緒に紹介する。それは、「プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論・運動器系」。少し値段が高いが、ここまで詳細に筋肉が描いてある本はないのでは。僕の学生時代には「肉単」に「ネッター解剖学アトラス」を併用していた。でも、一つ一つの筋肉の描写がほとんどなく、まとめて前腕伸筋群などの描写なので「この筋肉の走行は?」といった疑問には答えてくれなかった。この「プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論・運動器系」があればもうそんなことを感じる必要はない。

    プロメテウス解剖学アトラス


  5. 脈管系を覚える

  6. とにかく覚えなくてはいけない部分。でも、ただ名前を覚えるのは難しい。
    覚え方としては、動脈⇒静脈⇒リンパの順で覚える。なぜなら、静脈・リンパは動脈の名前とほとんど似ているからだ。
    そして、脈管系も図を書きながら全体像をイメージしながら覚えるようにする。
    一つ一つの血管を覚えるわけだが、それが体のどこで分岐して名称が変わるのかが分からなければ、使える知識とは言えない。
    参考になるのが「イラスト解剖学」。この本はわかりやすいイラストとともにゴロなどを使ってわかりやすく、面白く覚えられる。少し分厚いが、急がば回れ!

    イラスト解剖学


  7. 内蔵系(消化器・呼吸器・泌尿器・生殖器)を覚える

  8. まずは、1つ1つの臓器を覚えていく。それぞれの臓器で覚えるべきことをきちんと覚える。
    並行して前後にある臓器は何かを覚えていく。そして、臓器のつながりをはじめから最後まで言えるようにする。ダメなのが、口腔から肛門まで消化器の名称が言えないなどである。
    最後に各臓器同士の胸腔・腹腔内の位置関係をイメージできるようにする。例えば、胃の右には肝臓があり、下には十二指腸があるなど(このときにネッター解剖学アトラスが役に立つ)。
    参考になるのが、やはり「イラスト解剖学」。内臓系のイラストもわかりやすい。この本は医学部の学生が書いているので、誰もがつまずくところをわかりやすくイラストにしている。

    イラスト解剖学


  9. 内分泌系を覚える

  10. まずは、内分泌の場所とそこから分泌されるホルモン名を覚える。
    解剖学では各器官の構造と名称を覚える必要がある。
    さらに、生理学と重複するがホルモンの働きを覚える。(経験ではホルモンの働きがイメージしづらい)
    ぜひここは生理学と一緒に勉強してほしい。


  11. 神経系を覚える

  12. ここもかなり難しい。苦手な人が多いと思う。
    末梢神経はひたすら暗鬼をするだけである。教科書の内容で十分だと思う。
    ただ、中枢神経(脳幹など)はどういう構造になっているのかわかりづらいので、覚えるにも難しい。
    そこで、参考になるのが
    「脳単」。わかりやすくイラストがある。やはりイメージできないと覚えることは難しい。それを解消してくれる1冊。

    脳単


  13. 感覚器を覚える

  14. 教科書ではわかりづらいと思ったら、参考になるのが「新訂 目でみるからだのメカニズム」。驚くほどわかりやすい。見開き1ページで視覚、聴覚・平衡覚、嗅覚をイラスト付きで解説。難易度もやさしい。僕個人的には感覚器でよく使ったが、他の臓器も載っているのでそれも参考になる。

    新訂 目でみるからだのメカニズム




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