2012年8月13日月曜日

肩関節周囲炎における寝返りの打ち方

寝返り1つとっても患者さんにアドバイスできることがあります。

肩関節周囲炎の患者さんで夜間痛がある方で、「夜に患側が下になっていて痛くて目覚めた」ということを良く聞きます。

「夜間痛とは」


一般に夜間痛とは以下の2つによって生じるとされています。
  1. 肩峰下圧の上昇
  2. 上腕骨圧の上昇

夜間痛を起こす患者さんは多くが、肩関節上方支持組織にストレスをかけないように、肩甲骨下方回旋(肩を下方に下げる)、肩関節軽度外転位(肩甲骨が下向きなので、腕がそのまま下に垂らしていても、肩関節は相対的に腕を上げたようになる)であるのです。
これはいわゆる疼痛緩和肢位といえるでしょう。

しかし、背臥位(仰向け)になると肩甲骨が前外方に30°傾いている(腕は前で作業しやすいように身体の真横ではなくやや前方についている)ので、仰向けになると肩と床面の間にすき間ができます。
健常な肩関節であれば、肩関節伸展・外旋(腕を後に引き、掌を前に向ける)でこのすき間を埋めることができますが、先ほども述べたように、肩関節上方支持組織にストレスがかかることにより痛みが生じる患者さんにとっては、この「肩関節伸展・外旋」という動きは痛みにつながりやすいのです。

「肩関節周囲炎における寝返り」


そんなこんなで痛いのを我慢し、なんとか眠りに付いたとしましょう。
しかし、ここでもう1つの乗り越えないといけない壁があります。
それは寝返りです。

ヒトの身体は長時間同じ場所を圧迫されると、そこの部分が血行不良となる(指を強く押すと白くなるのと同じ)ため、睡眠時もそれを避けるために寝返りを打ちます。

このときに、通常は背臥位(仰向け)から側臥位(横向き)に変えるのですが、その時に患側を下にすると痛みが増強するのです。

ではこれを患者さんに何と説明しますか?
「痛い肩を下にしないように寝てくださいね」と言えばあとは患者さんが工夫してくれでは、愛が足りません。

ここでは自論としてもう一歩話を進めてみたいと思います。

「肩甲骨の内・外転」


まず、先ほど挙げた夜間痛の原因のもう2つ目が、上腕骨圧の上昇であったと思います。
これは上腕骨の後面の後上腕回旋静脈の圧迫が原因(運動疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学より)とされています。
わかりやすく言うと、肩の後ろを圧迫すると骨に血を送り込む動脈は正常だが、骨から血が出ていく静脈は圧迫されてしまうのです。
その結果として、上腕骨という骨の中がパンパンになり、ズキズキ痛むのです。

自分の臨床での経験より、肩関節周囲炎の患者さんは、肩関節の動きだけでなく肩甲骨の動きも悪いです。
この患者さんが、横向きで寝たときに方はどうなっているでしょうか?

肩甲骨がしっかり外転(肩を前に突き出す)していれば、肩甲骨の後面で身体を支えることとなります。
しかし、肩甲骨の外転が不十分だと、肩関節で身体を支えることとなります。
つまり、肩の後面に圧迫がかかっているのです。

しかも、肩甲骨は上方回旋(肩が上に持ちあがる)して、先ほどの肩関節上方支持組織にストレスがかかることとなります。(肩を下げているのが楽な姿勢なのに、肩を無理に上に持ち上げられるとから痛いのです)

つまり、肩甲骨の内・外転が寝返りを打つのに重要なのではないかと推測しています。

まだ、臨床で裏付けをとっておらず、推論なのですが、前々からぼんやりと考えていたことと、運動疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学という本を読んだ時のひらめきがきっかけで、これを書くこととなりました。

≪興味があれば以下から購入してください≫-------------------

運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学
医者による解剖学ではなく、理学療法士が理学療法士のための解剖学を書いた本です。最新の解剖学的知識を基に臨床症状や治療にどのようにつなげていけばいいか書いてあり、初心者はもちろん、臨床経験が長い先生もためになるはずです。

2012年8月12日日曜日

エアウィーヴが届きました!

前々から注文していたエアウィーヴが届いたので感想を載せます。

買った商品は『エアウィーヴ シングル』という商品です。

「反発力と体圧分散」


寝て一番に感じるのが、身体が沈み込む軟らかさがあるのではなく、弾力があり寝返りが打ちやすいです。

これは睡眠中に非常に重要で、軟らかすぎると布団の中に沈み込み寝返りが打ちにくくなり、姿勢が同じになり、仰向けなら背中に体圧が集中してしまうなどの不快感が生じます。
また、寝返りを打つのにエネルギーが必要になり、睡眠が浅くなったり、熟睡感が減ったりするといわれます。
一方、寝返りが打ちやすいように布団を硬くしたらいいかというと、今度は板の間で寝たのを想像してもらうと、肩甲骨や仙骨などの身体のうち特に当たりやすい部分に体圧が集中してしまうので、非常に不快になります。

このポイントからエアウィーブは寝返りの打ちやすさ・布団の反発力から後者に近いのですが、当然適度な体圧分散力があります。

表面は軟らかさを持ち、肩甲骨・仙骨などが当たることはなく、長時間同じ肢位で寝ていても苦ではありません。
ホームページを見てもらうと、体圧分散の図などがあるのでそれを参照してもらうととてもわかりやすいでしょう。

ポイントをまとめると、布団全体としては芯があり沈み込まず寝返りが打ちやすい。しかし、体圧分散ができるよう表面は軟らかいのです。

ここまでの特徴で、朝目覚めると、体圧が一点に集中することがなく、何よりも寝返りに余計なエネルギーを使わないので、熟睡感が得られるのです。

「プラスアルファ」


頚部痛や腰痛などで買う時の判断基準として、この2点で選んでいると思いますが、このエアウィーヴでは、実際に寝てみて、もうひとつ非常に良い点がありました。

それは、布団がむれないのです。
夏場に寝ると、朝起きると汗がびっしょり、背中は特にびっしょり。という経験はありませんか?
でも、このエアウィーヴならそんなことはないのです。
なぜなら、線維の織り合わせによって空気を多く含むので、通気が非常に良い。
これは、低反発ウレタンなどでは絶対にまねできないのでだと思います。

これをすべて合わせもったものは他ではないように思います。
これは素材の特質だと思います。
もとは釣り糸の製造メーカーだったそうで、その釣り糸を絡まるようにして作ったものがこの布団だそうです。
なので、綿・低反発ポリエステルではないような特質が出てくるのです。

繰り返しますが、その新しい特質としては、この反発力と体圧分散にプラスして(そもそもこれが非常に重要)、通気性の良さだと思います。
この通気性の良さのために、夏場でクーラーなしで寝ても、背中がびっしょりというのがなくなりました。
そのため、さらに睡眠の満足度が高まっていると感じています。

まだ、届いて1週間ですので、また何か新しい発見がありましたら、書き込みをしていきます。

≪興味があればこちらから↓≫----------------------
※2012/08/12現在、受注が集中しており、注文受付している商品としていない商品があるそうなので、ご確認の上ご購入ください。また生産に時間がかかるそうなので(自分が買う時は2カ月)確認してください。

●男性にはコア材3.5cm使っているこちらがお勧めです。
自分(身長175cm、体重70kg)はこれを買いました。
僕も悩みましたが、中途半端なものをいくつも買って結局高くつくのなら、無駄にならないように最高のものを一つ買うことにしました。
少し高いですが絶対の価値があります。


●女性にはコア材2.5cm使っているこちらがお勧めです。
他の方のレビューを見ていると、女性はこの厚さで十分みたいですよ。
全体の厚さは3cmなのですが、コア材(おそらく芯材のことで反発力がある部分。周りに軟らかい部分で取り囲み2層になっている)が2.5cm入っている。
コア材が薄い分、割安です。
男性などの体重が重いと、コア材が多いほうが良いと思われます。



2012年7月31日火曜日

Lateral thrust が膝OAのポイント

皆さんLateral thrust ってご存知でしょうか?

Lateral thrust とは

外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法」という書籍に次のように記載があります。
歩行の初期接地から荷重応答期にかけて急激に膝関節が外側に移動する現象
わかりやすく言うと、膝OA患者の歩行において、
歩行初期に膝がガクッと外側にぶれます。
その衝撃が内側半月板を損傷させる原因なのです。

つまり、Lateral thrust を制動すれば疼痛の軽減ができるのです。

じゃあ、どうすれば良いか?

大腿四頭筋の筋力強化をすれば治るでしょうか?
「痛くても筋力が衰えてしまうので、散歩してください。」とアドバイスすれば治るのか?
水中歩行を推奨すればいいのでしょうか?

これは筋力の問題ではなく、問題は足関節と股関節の運動連鎖であり、また姿勢制御の問題なども関係してきます。
問題の根本は膝にはないのです。

※この話に興味が持てたら以下の文献を参照してください。私もこの本で勉強しました。


1.多関節運動連鎖からみた変形性関節症の保存療法―刷新的理学療法
スタートはこの本から始めました。この本を読んでも納得いかないので他の本も見ました。

2.観察による歩行分析
歩行に関して非常にわかりやすい。歩行について詳しく理解が出来ていないと膝OAの本当の理解はできません。

3.外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法
必要な解剖知識が示してありますが、難しいところになると説明が簡単なため、理解してないときに読むとわかりやすいとは思いません。が、1の書籍と合わせて併読すると理解が深まるところもありますので、常に参照しています。この本は、1を参考にして内容が書かれています。(前の投稿参考




2012年7月30日月曜日

寝違い、頭痛、頚部痛の解消は枕から!

前回書きましたエアーウィーヴですが、まだ届きません。

6月末にテレビ番組「リンカーン」にて紹介されたらしく、注文待ちが通常1か月のところ2か月かかるそうなのです。

ですが、僕の寝違いは治りました。

なぜか。
それはよく考えてみると、枕に問題があったためです。
つまり、枕が高かったみたいです。

仰向けで寝ていると、どうも頭部が前方に出て、頚部が引き延ばされているような感じがしたので、
試しに妻の枕で寝てみるとストレスなく横になれるのです。

これは枕の問題だなと考え、枕に関して書いてある書籍を探しました。

そして出会ったの本が「枕革命 ひと晩で体が変わる (講談社プラスアルファ新書)」です。


読んだ感想としては、すごく参考になりました。
実際に睡眠時の寝具によるストレスがなくなり痛みが消えました。

何が良いと思ったかというと、

  1. 整形外科医が実際に治療している考えが示してある
  2. おそらく解剖学的に人体構造を考慮して述べている
  3. 睡眠時の寝がえりも考慮している

などです。

本書では「実際に枕を自分で作りましょう」という内容なのですが、
僕の場合は前回書いたとおり、 テンピュールのミレニアムピロー を愛用しているので、
今までMサイズだったのをSサイズ(妻愛用がこのサイズ)のワンサイズ下を注文しました。

そうしたところ、劇的に頸の痛みが改善したので、
皆さんもこの本を参考にしてくださればと思います。


2012年6月28日木曜日

エアウィーヴは肩こりの解消になるか?

最近、肩こりがつらいのです。

寝て起きても肩の痛みは解消されず、頭痛がする始末。
仕事に集中できない日々が3か月ほど続いています。

患者さんの気持ちが痛いほどわかる半面、
治療家としてこれではいけないと思います。

なぜこうなったのか?
原因はおそらく布団が柔らかすぎるのだと思います。

昔から安眠には気を使っており、枕は多少高くてもテンピュールのミレニアムピローを8年ほど愛用しています。

さらに、ベットにもこだわり、無印良品の高密度マットレスを使っていました。

しかし、最近子供が生まれ、子供と寝るからという理由のために、嫁にベットを占領されておりました。

仕方なく薄い敷布団で寝ていましたが、床の硬さのためか寝心地が悪く、2枚重ねて寝てました。

そんなこんなで半年が経とうとするときに何となく肩こりの症状が出てきて、さらに半年で今に至ります。

そんなときにテレビの経済ニュース番組で「全日本代表選手も使っている」ということからエアウィーヴというマットレスパット楽天ショップへのリンク)を知りました。
色々調べるうちに品質は間違いなさそうだということになり、高くても買ってみようと思います。

届くまでに注文後2~3週間かかるそうです。
その後の使った感想なども追々書いていきます。

エアウィーヴ シングル airweave
エアウィーヴ シングル airweave
価格:66,150円(税込、送料込)

2012年6月14日木曜日

足底感覚と立位姿勢バランス

足底部の感覚は立位姿勢バランスに大きく影響する。

詳細は以下の参考論文を参照してもらいたい。

「高齢者の立位姿勢バランス向上を目的とした足底部知覚学習トレーニングの有効性」
森岡 周, 健康医科学 No.21
”健康医科学とは”
財団法人 明治安田厚生事業団が体力医学分野における基礎的研究を積み重ねるとともに、その研究成果をふまえて国民の健康増進と体力向上に寄与するために、研究を援助しその論文を集めた論文集を毎年発刊している。
そのため非営利なので、希望すれば無料にて送付してくれる。また、HPより無料でデジタル版をダウンロードできる。
財団法人 明治安田厚生事業団HPhttp://www.my-zaidan.or.jp/josei/index.html
それによると、知覚とは受動的なものではなく、能動的な働きを含むものであり、それは運動や行動を伴う。


また練習や経験を通じて訓練された知覚は、比較的永続的なものとなる。


それを運動学習や知覚学習といい、立位バランスの向上には不可欠なのであるという。


なぜなら、立位バランスを保つには足底からの感覚を、筋収縮などから得る筋運動感覚などともに統合し、床面の形状や傾斜などを判断する。そして、筋への指令という形で立位バランスを保っているからである。


そこで知覚が感じる刺激は、足底の刺激量を多くするという人工的な操作による刺激はなく、普段感じる外部刺激をいかに有効に感じ取り反応していくかという能動的な行動の中に組み込まれているのである。


つまり、立位バランスの向上に必要な足底部感覚のトレーニングは、作られた過剰な刺激ではなく、足底部にある床面の形状を判別するなどの感覚を研ぎ澄ますようなトレーニングを必要としている。


筆者は、そういった学習により半永久的な効果が得られると書いている。

2012年6月1日金曜日

正常歩行と過回内歩行

膝OAの勉強をしてますが、それに関連して正常歩行と距骨下関節の過回内による歩行をまとめています。

そしたらわかりやすいサイトを見つけたので備忘録として記載します。

「東大阪バランス研究所」http://www.gaihan.com/index.html

正常歩行(http://www.gaihan.com/gaihanboshi06.htm
外反母趾歩行(距骨下関節の過回内)(http://www.gaihan.com/gaihanboshi07.htm

また、そこに載っていたユーチューブの中で、足部からの運動連鎖でわかりやすい動画を載せます。

『正常歩行』

距骨下関節の過回内歩行
距骨下関節の過回外歩行

2012年5月31日木曜日

手でなく足のintrinsic plus 肢位は?

『intrinsic plus 肢位』を調べた結果、手の安全肢位であることはわかった。


手のintrinsic plus 肢位をおさらい。
手関節は背屈位10-20°、MP屈曲70-90°、IP伸展0°、母指対立位


これを足に当てはめると、母趾の対立は生じないから、
足関節は背屈位?(中間位or軽度背屈?)、MP屈曲70-90°、IP伸展0°
となる。


とにかく「変形性膝関節症の理学療法の加速的アプローチ」では、
足の内在筋を促通する目的でこの肢位を使用していたので、
MP屈曲を意識して行うことで内在筋を優位に働かせると解釈すればいいはず。

足の intrinsic plus とは何だ?

理学療法 20巻4号の「変形性膝関節症の理学療法の加速的アプローチ」を読んでいると『intrinsic plus 肢位』という単語が出現。。

わからないので調べていると、検索上位にヒットしたものが英語でした。
Medscape(http://emedicine.medscape.com/article/1243815-overview#a0101)によると
The intrinsic plus position is otherwise known as the safe position for hand splinting. The hand can be immobilized in this position for long periods of time without developing as much stiffness as would occur if the digits were positioned differently. In the intrinsic plus position, the metacarpophalangeal (MP) joints are flexed at 60-70°, the interphalangeal (IP) joints are fully extended, and the thumb is in the fist projection. The wrist is held in extension at 10° less than maximal.
となっています。

通常の良肢位とは異なり、MP60-70°、IP完全伸展位での固定となるそう。

内容を読んでいくと手の良肢位の話の様で、もう少し調べていきます。

≪追記≫------------------------
良肢位とは違うものらしい。ためになります。

(1) 安全肢位 safe or intrinsic-plus position
-手指の外固定を行う上で関節拘縮を生じさせない肢位
-手関節は背屈位10-20°、MCPJ屈曲70-90°、IPJ伸展0°、母指対立位
-MCPJを伸展固定すると側副靱帯が短縮したままになるので伸展拘縮になる
-PIPJを屈曲固定するとvolar plate、check rein ligamentが短縮したままになるので
屈曲拘縮になる

(2) 機能肢位=良肢位 functional position
-関節が動かなくった場合に、日常生活動作において支障の少ない肢位
-手関節は背屈位10-20°、手指はボールを握るような肢位

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■まとめ
-安全肢位は、拘縮を来さない安全な肢位
-機能肢位は、関節が動かなくなった場合に最低限機能する肢位(ボールを握る形)

2012年5月6日日曜日

ここ2・3日はマンガにはまってしまい夜更かしの日々です。
まさかGWに夜中までマンガ本を読むとは。。


マンガをここまでじっくり読むのは久々です。

ハマってしまったのは、ミュージシャンとして夢を見る若者経ちを描いたBeck」です


少し前に映画版の「Beckがでましたが、
それが面白そうで映画も見ておらず、原作の漫画を先に見たのです。


いやー、面白いです。
全34巻。(買うならBook Offの大人買いがおすすめ)
バンドが大きくなっていく過程で人が成長していくのに自分も入りこんでしまいます。
また、若いころの恋のドキドキや、
世の中が退屈だと感じながらその気持ちを何かにぶつけるような若きころに感じた
何とも言えない感覚が上手く表現されているところも見ものです。


そこで、どうしてもロックバンドのライブDVDが見たいと思って、
モンキーマジックの「somewhere out there」というアルバムを購入しました。
DVD特典付き(ライブ映像)なので。
モンキーマジックは自分が好きなバンドなのですが今まで買ってなくて。


そのとき初めて知ったのですが、Amazonって音楽アルバムをディスカウントするんですね!
知らなかったです。


アルバムの意味はなんだろ?と思い調べたのでメモします。
“somewhere out there”とは「外」を意味するそうです。
“somewhere”との違いは、「家の中ではなく外の・・・」というように使用するとのことです。


ちなみに”Beck”とは「うなずき、こっくり(nod)、手招き」だそうです。

2012年4月9日月曜日

変形性膝関節症の治療法について考える

桜が咲く時期となりましたね。

最近食欲が良く、丸くなってきたので近所の公園を走りました。
夜だったのですが、夜桜を見ながらのランニングはいいものです。

さて、最近ですが引き続き慢性疾患の治療法について勉強しています。

特に『外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法』を読んで以来、
このような視点があるのだなぁ、と驚かされ、と同時にいまいちきちんと理解できない悔しさのため、
徹底的に調べようと思っている最中です。

そこで、外来患者の数として多い膝OAを選んで、
目下新しい治療法を探していくことにしています。

一通り『外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法』を読んだのですが、
特に腑に落ちないところがいくつかあり、
臨床上重要なので膝OAをもう少し深掘りしよう、と決めました。

なんでもそうですが、何となくわかったような知識は意味がありません。
一度読んだ本は自分のモノにするまで理解しなくては時間の浪費です。
ビジネス本でも、医学の本でもそうですが、ただ本の数を多く読むという人もいます。
でもそれはどうでしょうか?

自分の考えは、時間をかけると読める本の数は減りますが、使える知識となります。
理解し、記憶に定着しなくては臨床の治療では実践できません。
本を片手に臨床に挑める職業ではないのだから、しっかり頭に叩き込むことが
とても重要な気がします。

ということで、膝OAの章の参照文献を読むことにしました。
しかし、手に入りづらい文献が多く、いきなり行き詰ってしまいどうするか悩んでいました(^_^;)。。

そこでぼんやり本棚を見ていたら、数年前に買った雑誌『理学療法』がありました!!
(我家には集めることが半ば趣味のように見きれないほどの本をストックしています。早く見ないといけませんね。。。)

背表紙を見ると、
Vol.26 No.9 特集「変形性膝関節症の理学療法 Update」
とあります。

なんと、まあ偶然!
そこで、内容を見ていくとわかりやすいのです!!
なんで今まで見ていなかったのか悔やまれます。

特に下2つは上記書籍と類似の視点から膝OAを捉えており参考になります。
1.変形膝関節症の病態運動学的理解と機能評価のポイント
2.変形性膝関節症患者の歩行練習とその効果

この2つは『外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法』と合わせて読むことをお勧めします。

現在は、この2つの文献をさらに参照文献までさかのぼって追及しております。
そこで2つの方向へ勉強が進んでいます。

1つは、やっぱり「歩行が重要だ」ということです。
膝OAでは lateral thrust という病態がみられますが、
これが初期接地から荷重応答期に現れます。
そして、その抑制のためには四頭筋はもちろん、大殿筋、大内転筋、前脛骨筋の働きが重要となるのです。
その理解の土台となるのは歩行なのです。

2つ目は、足部からの運動連鎖が治療に効果的だ、ということです。
足底板ということを勉強したいなという思いになりました。
自分が開業したら歩行分析をして、足部からのアプローチにて膝OAを治療することができるよう、
今のうちに土台を作っておこうと考えています。

≪最近買った本≫ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
観察による歩行分析
かなりわかりやすい本です。翻訳ということを感じさせない訳で、順序良く理解できるように組み立てられています。


入谷式足底板
勤務先の整形外科では足底板を扱っていないので、どのように作っているのかを目で見れる書籍を探しました。まだ読んでないですが、ざっと見たところ写真が多く、足底板を作成する際の足部アライメント等の理論的解説も多く、理解すれば臨床でワンパターンでなく、個々人の症状に対応した足底板作成を行うことができそう。何よりも足底板の第一人者の入谷先生著作なので迷わず買い。

動きからみる足底挿板療法 入門編』(DVD)
入谷先生と同じ昭和大学藤が丘病院にて整形外科医として勤務していたDr.が監修。DSISというある程度完成している(セミオーダーのような)足底板の作成方法のDVD。この方が臨床の手間を減らせるかもしれないということで買ってみた。多少高いがこれも勉強。

フットファンクション
入谷先生が訳&ご推薦。何となく購入。買ってみて想っていたのと違い驚く。足部機能の問題集。ひたすら一問一答が並んでいる本。解いていくと足部が理解できるという本なんだろう、きっと。まだ読んでませんが。。

≪最近利用した理学療法士向け雑誌≫ - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
※Fujisan.co.jpへリンクします。定期購読すると割引。
1.理学療法(⇒メディカルプレスのサイトから買うことも可能)

2.PTジャーナル

3.Medical Rehabilitation(メディカルリハビリテーション)



2012年3月13日火曜日

最近の勉強

久々の投稿となります。

最近は何をしていたかというと、ここ数カ月は、
国家試験対策を学校で教えていたために自分の時間が持てず、
ブログどころではなかったのです。

そんな中、着々と自分の時間の中で臨床の勉強は進めていました。
相変わらずカメのように遅いですが。。。

以前紹介した、『外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法』は読み終わり、
この本の参照文献に度々登場する本を読むことにしました。

なぜなら、この本が紹介する治療法の根本が理解できないというか、
なんか表面の理解をしているような気がして、
もっと作者の思考に近づきたいと思ったのです。

新しく読んでいる本の名前は、
多関節運動連鎖からみた変形性関節症の保存療法―刷新的理学療法』です。


これは、接骨院でも多く遭遇する疾患である変形性関節症について、
他関節からの運動連鎖によりどのように影響を受け進行していくかが記載されています。

これを読むことで、OAの治療法が教科書通りの対症療法ではなく、
姿勢制御や筋力低下がどのように関わり、どのように治療することで改善できるかが理解できるようになり、
治療法を発展させることができると思います。

これを前書の『外来整形外科のための退行変性疾患の理学療法』とともに
自分ならどう治療しようなど色々と、深く考えられたらいいなと思っています。

でも、書いている内容が難しく飲み込むのに時間がかかります。
じっくり今読み込んで理解しているところです。